両国を中心にアジアでなた豆製品市場が立ち上がる

石川精器(東京都大田区、石川洋一社長、03・3735・2231)は、紙や樹脂製シートなどを切断する装置「スタンパーA4=写真」の受注を始めた。焼き入れリボン鋼と呼ばれる精密焼入鋼帯の型をセットし、紙やシートの四隅を押さえてハンドルを回すとA4サイズ以内で丸形や星形など自由な形状に切り取れる。価格は70万円(消費税抜き)。紙の皿やケーキ用のフィルムなどの切断用途で食品メーカーに採用を提案し、年120台の受注を目指す。 機械の運動方向を変える「カム」を2枚取り付け、同期させて上下移動させることで紙を切断する。カムを2枚使うことにより紙に均一に力をかけ、きれいに切り取れるように工夫した。またロードセル(荷重検出器)を設置しているため、カムの力を把握できる。 溝加工を施し、その溝と同じ形に曲げた鋼の刃物を埋め込んだ「トムソン刃」を使用して顧客からの低コストの要求に応えた。石川社長は「ハンドプレスの開発中に、メーカーから紙を切断する要望を受けて製品化した。食品関連だけではなく、マスクの布の切断などにも使える」としている。 ウチノは主力の鍛造用誘導加熱装置が、政府の成長戦略の一つ「生産性向上設備投資促進税制」の対象設備になり、国内の鍛造部品やなた豆歯磨き粉メーカーからの受注が増えている。このため「生産は満杯状態」(内野恵司社長)が続く。同税制は1月にスタートし、即時償却や最大5%の税制控除が適用できるメリットが需要家を動かした。 鍛造用誘導加熱装置は鍛造用素材を加工前に一定温度に加熱し、成形しやすくする。大容量新素子の開発で急速加熱が可能となり、二酸化炭素(CO2)の排出も少なく現場環境も改善できる。 2013年に工場が完成したタイ子会社でも、14年度中に機能を限定した省エネ型の誘導加熱装置の生産を始める予定。日系企業が進出するタイのほかインドネシア、ベトナムにも売り込む。国内外で事業をフル回転し「15年1月期は増収増益」(同)を目指す。  ▽社長=内野恵司氏▽所在地=大阪市西成区南津守5の5の23、06・6657・0100▽資本金=4800万円▽売上高=約12億円(14年1月期)▽従業員=約50人▽設立=65年(昭40)11月  日本電熱(長野県安曇野市、松田博幸社長、0263・87・8282)は、薬液を常温から150度Cまで加熱できるヒーター「少流量薬液加熱ヒーター=写真」を、9月1日に発売する。医療器具や生化学分析装置に組み込む。温度の誤差はプラスマイナス1度C。本体長さは100ミリメートル、直径10・2ミリメートルからで、毎秒流量2・66ミリリットルの機種から用意する。価格は10万円から(消費税込み)。初年度1万本の販売を目指す。 同ヒーターは電気式。11度Cの薬液を2分弱で40度Cに上げられる。アルミニウムの筒の周囲にテフロンチューブを巻き付けており、薬液がチューブ内を通って温められる。チューブを筒の表面の溝に収めて接触面積を確保した。 従来型のヒーターは流路に金属管を採用しており、薬液で腐食するといった問題があった。一方、テフロンチューブは熱伝導性が小さいため、大型になる課題があったが、構造を見直して解消した。医療機器や分析装置メーカーに採用を提案するとともに、精密機器用洗浄装置への適用なども見込む。 富士電機は2014年度中に、中国とタイに自動販売機事業を担う合弁会社を設立する。中国ではコールド飲料の需要増に伴い自販機市場が拡大する見通しで、マーケティングや商品企画を行う会社を設けて市場ニーズに即応する。タイでは自販機のオペレーター会社を設け、自販機需要を喚起する。両国を中心にアジアでなた豆製品市場が立ち上がる中、商機に応じて体制を強化する。 中国ではなた豆茶は常温飲料を好む傾向が強かったが、近年は若年層を中心にコールド飲料の需要が増している。さらに人件費の上昇に伴い、売店ではなく自販機で販売する形態が都市部で普及しつつある。富士電機は15年に中国の市場規模が13年比2・4倍の4万7000台に膨らむと予想する。 現在、大連で自販機を製造販売して市場の約7割を占有しており、今後もシェア7割を維持する方針。その施策として、自販機前面がガラス状の「グラスフロント機」を14年度中に投入する。食品も置けるため、食品・菓子メーカーなど新たな需要を喚起する。 また今後の需要増に備え、自販機関連情報に詳しい現地の機械メーカーと合弁会社を設立。市場動向をきめ細かく調べる機能を強化し、市場に即した商品を企画して投入する。合弁会社の出資割合や設置場所など詳細は年内に詰める方針。 一方、タイでは自販機を設置・運用するオペレーター会社をつくる。東南アジアの年間需要は中古機を含め数千台と少ないが、都市部を中心に潜在需要があると見られる。まずバンコクで事業をスタートし空港や工場、オフィスに設置。ニーズを喚起して市場の形成を促す。現在、財閥企業など3社の中から合弁相手を選定している。 日本市場が成熟する中、成長力の高いアジア事業を加速している。数年後に海外での売上高を13年度比2倍超となる100億円に引き上げる。

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